2021/03/01 15:42
鳥取県鳥取市発!
平尾とうふ店自慢の平尾揚げ。
フライパンで少し炙れば
外はカリっとした食感。中からはジュワーっと旨味があふれだします。
あつあつでパリパリな油揚げには生姜と醤油がよく合います。大根おろしポン酢も♪
「美味しかったよ」その声が聞きたい、油揚げを頬張るお客さんの笑顔が見たい。
そんな思いを胸に
一枚一枚、気持ちを込めて…
揚げ上がるまでの全ての工程は職人の手仕事によって成り立っています。
お客さんへの感謝と食材へのこだわり。少しでも気持ちが伝わればいいなという思いを込めて
今日は油揚げが出来るまでの職人の磨き抜かれた技術とその作業工程を紹介したいと思います。
油揚げ、実は、、、
もとはお豆腐だって知っていましたか?
お豆腐の水を絞って油でカリっと揚げた食材。実はそれが油揚げなんです。
みていきましょう!
まず初めにこれは豆乳を絞っているところ。
既にふわふわな空気をたくさん含んだ豆乳です。
油揚げは豆乳に含まれる空気の量や潰した大豆を煮込む温度、その日の気温や湿度で仕上がりに大きな違いが生まれます。
繊細な食材故に、繊細な技術が必要になります。次にこのフワフワな豆乳に凝固剤を加えていきます!
豆乳を豆腐に固めるために昔から使われてきた凝固剤「すまし粉」
絶妙な力加減で豆乳に混ぜ込むことで豆腐の生地にまとめていきます。
しかし、、、ん!?
これが、そもそも豆腐なのか?これから、本当に油揚げになるのか?
ここでは、全く想像できないですよね。
白くてふわっと浮いている粒。実はこれらの白い粒はお豆腐の子供たち。
押し固めていくことで立派な油揚げの生地に成形されていきます。
次は、押し固める型に流し込んでいきましょう!
長方形の型に先ほどの生地を流し込んでいきます。
この工程を「型入れ」といいます。
先ほど作った小さな豆腐の粒を型に入れ、押し固める準備に入ります!
スピード勝負!
ただ、ここで時間をかけ過ぎてもかけなさ過ぎても、この後の工程や揚げた後の仕上がりに影響するので一切気を緩められません。
先ほど流し込んだ豆腐の粒をプレス機でゆっくり時間をかけて押し固めて脱水していきます。
生地を水平に、力を均等にかけるのも職人の技量の一つ。
大豆を煮る蒸気に包まれる中
水平、均等を図るのは職人の手先の感覚と視覚のみです。
押し固めること数十分。
真っ白で平たい水気の抜けたお豆腐が出来上がります。
手に乗せると弾力があり、フワッと軽く、それでいてしっかりと粒が押し固まって一つの生地になっています。
その生地をまっすぐ均一に切っていきます。
縦横均等。正方形に…
実は、この工程、簡単そうに見えてとっても繊細!
この作業中に聴こえてくるのは自分の心音のみ、刃先に伝わってくる感覚に意識を集中させます。
四角形に揃えられた生地、次は…
いよいよ油揚げらしくなってきます!
正方形で厚みのある生地はいつも同じ大きさ、厚みではありません。
職人はその微妙な違いを見極め、包丁の刃先の入れ方や角度によって揚げ上がりの状態を予測、調整していきます。
正方形の生地を斜め立体的に切断することで、
平尾とうふ店特有の三角形で伸びと厚みのある形の形成していきます。
立体的な三角形に切りそろえられた生地たち
低温油でゆっくり時間をかけて揚げることで
三角形の生地たちは生地内の水分、空気の膨張を利用して次第にふっくらと膨らんでいきます。
200℃近いフライヤーの前でも集中を欠きません。
次は、低温でゆっくり膨らんだ生地を高温でカリっと仕上げていきます。
膨らんだ生地の中の空気と旨味を逃がさないよう、高温油で生地の表面に油膜を作ります。
揚げる時間に比例してその油膜はしっかりした外皮になり、
フワッとした空気とジューシーな旨味を閉じ込めます。
ここまで進むと、なんとなく油揚げらしくなってきました。
一つ一つ丁寧に裏返す作業を繰り返すこと数十分。
少しづつきつね色へと姿を変えていきます。
人の手で作るからこそ、同じ形のものは決して生まれません。
しかし、気持ちはいつも同じで決して変わらない
自分たちが胸を張って誇れる自慢の平尾揚げを届けたい。
何気ない日常といつもの食卓に少しの幸せと笑顔を添えたい。
大好きな味を届けられたら嬉しい。
その思いを胸に、今日も私たちは大好きなお豆腐に、大好きな油揚げに向き合っています。
鳥取から届けたい、私たちの思い。